北海道経営者塾は9月4日と5日の2日間、二宮生憲副会長にご同行いただき参加者24名で北関東地区の視察旅行を行いました。
4日はトモヱ乳業様と坂東太郎様、5日は飯田製作所様と幸和義肢研究所様、6日は自由参加で、ATホールディングス様とスーパーまるおか様を訪問しました。
【トモヱ乳業様】
最初に訪問したトモヱ乳業様では製造工場のほか、先代が牛に関係する品々を5,000点以上収集された牛乳博物館を見学しました。二代目の中田社長は医師を辞めて社長になられた方で、就任当初は会社経営のことはわからず大変とまどったそうです。その後、社長の仕事はグランドデザインを示す、誠実に実行する、徳を積むことと考え、規模の拡大から社員の健康、社員の幸せが社会への貢献につながるとお話されました。
【坂東太郎様】
次に訪問した会社は、外食の坂東太郎様です。会場に到着すると青谷社長をはじめ従業員の方々が両手を振って出迎えてくださいました。
青谷洋治会長は人材の採用、育成などに注力されており、「外食産業ではなく人を育てる学校である」とお話されました。また、東日本大震災後に実施された計画停電の際に、社内の反対を説得して坂東太郎の店舗だけは明かりを消しませんでした。周囲が真っ暗な中でポツンと一つの明かりを点けることで地元の希望の明かりになることを願っての想いからという感動的なお話もありました。そのあとの懇親会ではたいへんおいしい豪華な食事をいただきました。
【飯田製作所様】
5日は、まず金属加工の飯田製作所様を訪問しました。創業当初は仕事がなく、大変苦労されたそうです。ときには売り上げの6割を占める取引先と契約を解約しても入社した従業員を守ったこともありました。後々、会社が取引先の倒産により経営危機に陥った時、その時入社した従業員が中心となって協力して全社一丸となってその危機を乗り越えることができたというお話をされました。社内調和と人材育成のために工夫された朝礼も、当日は私たちの視察に合わせて時間をずらして見せていただきました。
【幸和義肢研究所様】
次の訪問先は幸和義肢研究所様です。従業員は70名超で全国規模では5番目ということです。従業員の団結力、連帯感を高めるために現在地に移転したときから毎朝10分程度の朝礼を実施しています。茨城県倫理法人会朝礼コンテストでは毎年優勝の常連だそうです。同社は福利厚生に手厚く、印象に残ったのは結婚祝金10万円、第一子誕生に10万円、第二子出産に20万円、第三子出産に30万円を出すそうです。
2日間の予定を無事終了し、ここで一旦解散して約半数の方々が帰路に就かれました。残りの十数名は3日目(6日)の訪問先である前橋市に移動しました。
【ATホールディングス様】
3日目は、坂本光司会長に同行していただき、ATホールディングス様を訪問しました。まず目を見張ったのは4.300坪の広大な敷地に560坪ほどの大きな建物です。建物に入ると中央部に2階につながる幅5メートル(?)ほどの階段が目に留まりました。その階段を上がり建物内を案内していただきました。音楽活動を楽しむ防音室、ジムスペース、ヨガスペース、酸素カプセルの設置、そのほかに幾つものくつろぎのスペース、仕事に集中できるように10ほどの個室、これらは従業員の方々から希望を聴き、予算を考えずに設計したものです。建物の壁には全従業員の「想いの一言」があちらこちらに書かれていました。見学後の押切社長の講話でも従業員を中心と考える会社づくりの想いがあふれていました。
【スーパーまるおか様】
最後の訪問先は、高崎市のスーパーまるおか様です。このお店は150坪ほどの小さなお店です。隣接してイオンショッピングセンターの大きな建物と駐車場があります。イオンがオープンしてから13年後に出店しました。当時関係者は全員この場所での開業に反対しましたが丸岡会長は「まるおかの考え方で商売をする」と信念を貫き通しました。同店は他店にないものしか販売していません。添加物の入っていない健康で体にいいものだけを扱っています。そのため東京や新潟からも買いに来られる方がいらっしゃいます。そしてこのお店は日曜日に営業していません。毎日一所懸命働く従業員に、日曜日はゆっくり休んでもらいたいという丸岡会長のお考えからです。
視察を受け入れてくださいました各会社様には大変お世話になりました。
今年も感動いっぱいの道外視察でした。
2024年09月30日更新